『アルゴリズムが世界を支配する』を読んだ

アルゴリズムが世界を支配する を読んでみました。

アルゴリズムとは無数の二者択一からなる巨大なデシジョン・ツリーだととらえることができる。 私たちのやることなすことほぼすべてが—車の運転から株の売買から配偶者選びにいたるまで—二者択一の無数の要素にまで分解することができる (本文より)

Amazon の “この商品を買った人はこんな商品も買っています” のような、いかにもコンピュータが得意そうなものだけでなく、 今までは人がやることしか考えられなかったような仕事までもどんどんアルゴリズムで置き換えられていきますよ? って具体例がたくさん載っていて興味深い内容でした。

例えば、コールセンター業務では、アルゴリズムによって会話内容から顧客のパーソナリティを分類してパーソナリティが近い人に対応させることで、 通話時間と問題の解決率を 50% も改善できる可能性があるらしく、 企業からみれば今までの半分の人数でコールセンター業務を回せることになるので大きな価値がある一方で、 コールセンターで働いてる人の仕事の半分はアルゴリズムで置き換えられてしまうことになります。

自分が普段やってるような仕事でも、 例えば『全自動パラメータチューニングさん 』のようなものがもっともっと発達してしまうと、 仕事の大半はアルゴリズムによって自動化されて失職なんてこともあるかもしれません。

じゃあ、世の中の仕事は全てアルゴリズムで置き換えていけるかっていうとそういうわけでもなくて、 過去の膨大なデータから未来の傾向を予測するようなことは得意な一方で、 今までにない新しい概念や新しい仕組みを作るような行為はアルゴリズムで置き換えるのは難しい部分になってくると思います。 本に載ってた例が聞いたことない音楽の例だったので自分なりに解釈すると、全盛期のモー娘。の身体的な特徴とヒット曲の分析をいくらしても、 AKB は生まれてこないってのがしっくりくるかなってとこです。

というわけで、既存の延長で仕事してないでもっと新しいことやっていかないとなって思ってます。おわり。